【SW2.5】スタートガイド『冒険の国グランゼール』レビュー

 どうも、最近なかなか趣味の時間をとることができずに苦しんでいます。地図職人です。
 
 今回はSW2.5初のサプリメントである『冒険の国グランゼール』の感想&レビューをしたいと思います。商品解説にはすべての冒険者必携の一冊!と書かれていましたがその実態やいかに!
 
 

 

 

はじめに

 『冒険の国グランゼール』はSW2.5初のサプリメントになります。内容は三部に分かれていて、第一部は迷宮王国グランゼールについての設定資料、第二部はグランゼールを舞台としたシナリオ集となっています。そして第三部では、「ソード・ワールド2.5スタートガイド」と銘打っているように、2.5からソード・ワールド初めて見たよ!といった方々へのアドバイスや、2.0から2.5への変更点のまとめなどのサポートとなっています。
 

迷宮王国グランゼール

 そもそもグランゼールってどこやねん?といった方もいると思いますので簡単に説明しますと、ブルライト地方南部のディガット山脈のふもと、ハーヴェスの北東に存在する都市国家になります。ルールブックには名前だけ出てきてましたね。
 とある冒険者が見つけた巨大な“魔剣の迷宮”を中心にして作られた国であることから迷宮王国と呼ばれてるようです。まだ王国ができてから40年ほどしかたっていない比較的若い国というのもいいですね。GM側でもPL側でも利用しやすくていいかんじだと思います。
 

第一部 グランゼールガイド

 第一部はそんな迷宮王国グランゼールの設定資料集となっています。60近い施設の説明やコラムと、40近い重要人物が紹介されています。グランゼールを象徴する女神像と巨大な地下迷宮への入口を中心とする「中央迷宮街区」、豪華な邸宅が並び、カジノや、金と権威の匂いに包まれた異質な冒険者ギルドを有する「東港町区」といったように9つの区に分けられて大まかな雰囲気と、それぞれに属する施設と重要人物が紹介されています。
 
 最初に載っているフルカラーのグランゼールのマップがなかなかいいですね!実際のセッションの時にこれをコピーしたやつなんかを机の真ん中においてシティシナリオをプレイするのは「実際にその街にいる感」がして楽しそうです。
 
 グランゼール周辺は特別魔剣の迷宮が多い地なのか、そこら中で枯れた“魔剣の迷宮”(既に魔剣が持ち帰られた迷宮)が出てきます。枯れた迷宮を安宿にしていたり、倉庫にしたり、はたまたレジャー施設にしちゃったり…、グランゼールの方々はなかなか面白い活用の仕方をなさりますね。グランゼールという国全体での特徴が出るし、シナリオにも組み込みやすくてなかなかいいと思います。
 
 実際いくつもシナリオが作れそうなぐらい大量にシナリオフックがあるのですが、自分的に一番興味を惹かれたのは「精神匪賊」(⇒25頁)ですかね…、“魔剣の迷宮”攻略によって大金を手に入れた代わりに精神が壊れてしまった者達が集まるギークレイ通りでは昼も夜もぶつぶつと呪文のように独り言が流れ聞こえてくる…。なんてなかなか惹かれる導入じゃないでしょうか。
 

第二部 シナリオ

 第二部には迷宮探索シナリオ「魔剣の迷宮〈欠片喰らい〉の冒険」とシティアドベンチャーシナリオ「夜の目を終え」の2つが掲載されています。
 どちらのシナリオもゲーム的な土台がちゃんとある中で、TRPGならではの要素を含んでいて分かりやすいシナリオだと思います。ギミックなどに関してもGMが回しやすいように意識しているようですね。
 
 また、2つのシナリオの前にグランゼールの冒険者ギルドである〈女神の微笑み亭〉女神前広場支部を例にして冒険者ギルドの施設の説明があります。これがなかなか嬉しいところです。
 SW2.5になることで、冒険者の店から冒険者ギルドに変わったというのが僕の中での結構大きな変化点なのですが、ここでは図も併せて4頁にもわたり丁寧に冒険者ギルドについて解説してくれています。ルルブを読んだだけではだいぶふわふわしていた“冒険者ギルド”のイメージがだいぶガッシリしてきたように感じます。
 
 また、SW2.5になってからキャンペーンセッションをしようと考えているプレイグループの方々なんかは、この図を参考にして自分たちの所属する冒険者ギルドを最初に作ってみるのも楽しいんじゃないでしょうか、そういう細かいところが決まっていると没入感もあってロールプレイも捗りますしね。
 
 あとシナリオ作りのアドバイスもシナリオ2つの後に載っています。何回かシナリオを作ったことがある人なら何となく理解しているような基本的な内容ですが、初めてシナリオを作ります!みたいな感じの人は見ておいて損はないんじゃないでしょうか。
 

第三部 プレイヤーへのアドバイスとサポート

 第三部では雑多にいくつかのサポート記事が載せられています。
 
 最初に載っている「初めて『ソード・ワールド2.5』を遊ぶとき」では、TRPG初心者へのアドバイスとなっています。でも正直言ってあんまり…みたいな感想ですね。別に書いてある内容自体に不満はないのですが、初心者同士が集まってセッションする時にこの『冒険の国グランゼール』が手元にある状況ってあんまりないと思うし、一部経験者を含むプレイグループでも、初心者は多分ルルブの理解で必死だと思うし…、数回遊んである程度慣れてきたころに読むにしては内容が簡単すぎるような…。
 どうなんでしょうね?まだSW2.5に入ってからはTRPG初心者と一緒に卓を囲む機会が無かったので何とも言えません。まあ5分ぐらいで読める量なので、セッション前にちょっと読ませてみると事故なくいい感じに進むのかもしれませんね。
 
 SW2.0時代から遊んでいる自分にとっては「『SW2.0』から『SW2.5』への要注意点」は結構面白かったです。ルール上の変更点がまとめられており、SW2.0からノリで遊んでいる人は一回確認しておくと安心できると思います。
 

まとめ

  『冒険の国グランゼール』はワールドガイド的な、設定資料集といった側面と、初心者向けのサポート記事やわかりやすいサンプルシナリオといったTRPG初心者向けの側面がありますが、正直初心者向けの部分は若干微妙かな…という印象です。(これに間しては自分が初心者の方と最近卓を囲んでいないから正しく評価できないというのもあります。)
 ただグランゼール自体はかなり気に入りました!なんというか納まりがいいと言いますか、シナリオを作るGMにとって扱いやすいフックが多いように感じます。
 
 あとこれは副産物的なものなのですが、“魔剣の迷宮”が多い国を舞台にしたサプリメントと言うのもあり、読んでいて“魔剣の迷宮”への理解度が高まったように感じました。ダンジョンシナリオなんかを作るのにも為になるかもしれません。
 
 それでは楽しいTRPGライフを!